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野の鳥(昭和58年8月11日、「(東京都立東京港)野鳥公園」の大筋が決定)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昭和58年8月11日(1983年。 「市場用地50ヘクタールのうち26.6ヘクタールを自然公園とする」という修正案で、「大井自然公園推進協議会」と東京都が合意、「(東京都立東京港)野鳥公園」(東京都大田区東海三丁目1 Map→ Site→)の大筋が決定しました。翌昭和59年から工事が始まり、4年後の昭和63年に完了、翌、ジャスト平成元年の10月17日に開園します。市民が動いて出来た公園です。

園内には「その日に確認できた野鳥をチェックできる表Photo→」があります(上記サイトでもその月に出会える野鳥が分かる)。平成29年8月の表だと、毎日のように見られたのが、 軽鴨カルガモカイツブリ(水を掻いてツブリと水に「入」いる)、川鵜カワウ青鷺アオサギ大鷺ダイサギ小鷺コサギ小千鳥コチドリ黄足鴫キアシシギ反嘴鴫ソリハシシギ磯鴫イソシギ雉鳩キジバト嘴太烏ハシブトガラスツバメ椋鳥ムクドリスズメ白鶺鴒ハクセキレイ 、いかる千鳥(「いかる」は古語で「大きい」「いかめしい」の意)。

鳥たちを驚かさないよう、小窓からそっとのぞく。望遠鏡が設置された観察小屋も点在 いるいる。嘴(くちばし)が長くないので中鷺(チュウサギ) かな。鵜と仲がいいんだね?
鳥たちを驚かさないよう、小窓からそっとのぞく。望遠鏡が設置された観察小屋も点在 いるいる。くちばしが長くないので中鷺チュウサギ かな。鵜と仲がいいんだね?

野鳥は、囚われているわけでなく飼われているわけでもなく、もちろん「野鳥公園」だけに留まるわけでもなく、いつも自由で、どこにでも現れます。ちょっと目をこらせば、または少し耳を澄ませば、ここそこにいる、ほんと身近な存在

当地の「大森学園高等学校」( 東京都大田区大森西三丁目2-12 Map→)の内川を挟んだ対岸で撮影。指が黄色なのでたぶん小鷺(コサギ)。後頭部から2本の 冠羽(かんう) が出ていた。キョロキョロしていると思ったら、次の瞬間(Photo→) 多摩川河口近く(「羽田第一水門」(東京都大田区羽田六丁目33 Map→)近く)で撮影。このポーズからすると川鵜(カワウ)か。羽を乾燥させているようだ。川の小島の樹上に群れていた。画面右下には大鷺(ダイサギ)らしきものも
当地の「大森学園高等学校」( 東京都大田区大森西三丁目2-12 Map→)の内川を挟んだ対岸で撮影。指が黄色なのでたぶん小鷺コサギ。後頭部から2本の 冠羽かんう が出ていた。キョロキョロしていると思ったら、次の瞬間Photo→ 多摩川河口近く(「羽田第一水門」(東京都大田区羽田六丁目33 Map→)近く)で撮影。このポーズからすると川鵜(カワウ)か。羽を乾燥させているようだ。川の小島の樹上に群れていた。画面右下には大鷺(ダイサギ)らしきものも
洗足池(東京都大田区南千束二丁目 Map→)でも野鳥が94種ほど確認されている。白っぽい顔に2本の黒っぽい線があるので軽鴨(カルガモ)だろう。気持ち良さそうに泳いでいた。側面の青い羽は 翼鏡(よくきょう) (カモ類の翼で色彩が目立つ部分)だろう 蒲田陸橋(東京都大田区Map→)で見つけたおそらく土鳩(ドバト) 。いろいろな色のがいるようだ。ドバトはサワラバトを家禽化し、それが市街地で野生化したとのこと。人間社会とつながりが深い。今は餌をやるなとか。人間様は勝手ですね?
洗足池(東京都大田区南千束二丁目 Map→)でも野鳥が94種ほど確認されている。白っぽい顔に2本の黒っぽい線があるので軽鴨カルガモだろう。気持ち良さそうに泳いでいた。側面の青い羽は 翼鏡よくきょう (カモ類の翼で色彩が目立つ部分)だろう 蒲田陸橋(東京都大田区Map→)で見つけたおそらく土鳩ドバト 。いろいろな色のがいるようだ。ドバトはサワラバトを家禽化し、それが市街地で野生化したとのこと。人間社会とつながりが深い。今は餌をやるなとか。人間様は勝手ですね?
夕方になると大量にやってくる野鳥の正体は椋鳥(ムクドリ)のようだ。雀(スズメ)を少し大きくしたような色形。日中は分散して餌をとり、夕方になると群れてねぐらに向かうとのこと。留鳥(一年中日本に留まっている鳥)です。 一晩中、家のベランダの手すりにいた白い 土鳩(ドバト) (?)。不思議な夜だった(吉兆に違いない(笑))。はぐれてしまったのだろうか? 普段はどこで寝るのだろう?
夕方になると大量にやってくる野鳥の正体は椋鳥ムクドリのようだ。スズメ を少し大きくしたような色形。日中は分散して餌をとり、夕方になると群れてねぐらに向かうとのこと 一晩中、家のベランダの手すりにいた白い 土鳩ドバト (?)。不思議な夜だった(吉兆に違いない(笑))。はぐれてしまったのだろうか? 普段はどこで寝るのだろう?

文学や歌や絵画などにも、野鳥がしばしば出てきます。花風月という言葉もありますね。

川端茅舎が雀の愛らしい姿を俳句にしています

高村光太郎の『智恵子抄』Amazon→ 青空文庫→の九十九里浜の千鳥は有名。

・・・智恵子の浴衣が松にかくれ又あらはれ
白い砂には松露がある
わたしは松露をひろひながら
ゆつくり智恵子のあとをおふ
尾長や千鳥が智恵子の友だち
もう人間であることをやめた智恵子に
恐ろしくきれいな朝の天空は絶好の遊歩場
智恵子飛ぶ (高村光太郎「風にのる智恵子」より)

平野啓一郎の『本心』Amazon→の最後の場面で出てくる雀が印象に残っています。野の鳥が、何か啓示らしきものをもたらすこともあるかもしれません。

東山彰良あきら の『怪物』Amazon→にも、ところどころで「青い鳥」が出てきて、何かを象徴しているようです。登場人物の藤巻琴里の「琴里」からも「ことり(小鳥)」を連想。「世界一たくさん鳥が棲んでいる」エクアドルという国にも思いを馳せることができました。

・・・Rise up this morning,
Smiled with the rising sun
Three little birds pitch by my doorstep
Singing sweet songs of melodies pure and true
Saying, "This is my message to you-u-u"
Singing, Don't worry about a thing,
'Cause every little thing's gonna be alright.・・・(Bob Marley「Three little birds 」より)

・・・朝起きたら、
太陽がにっこり
3羽の小鳥がドアの踏段の側にこぼれていたんだ
可愛くって、清らかで嘘のない歌声
「これはあなたへのメッセージですよ。ちょっとしたことなら心配ないですよ。きっとうまくいきますよ」・・・(ボブ・マーリー「3羽の小鳥」より)

朝井リョウの『生殖記』(令和4年より「東京新聞(夕刊)」で連載)で、長い距離を移動する渡り鳥が、長い時間飛び続けるため、半球睡眠することを知りました。左右の大脳が交互に睡眠する(脳の半分はいつも起きている)というものです。

ビートルズの「BlackBird」Amazon→ YouTube→も時々は聴きたい一曲。「Broken wings」(傷ついた羽)を広げて、「learn to fly」(飛ぶことを覚える)がいい、と。作中流れる鳥の声は、黒歌鳥(クロウタドリ。ツグミ科。日本にも 旅鳥たびどり (繁殖地と越冬地との往復の途中、姿を見せる鳥)としてやって来る)のさえずりだそうです。

狩野探幽の「雪中梅竹鳥図屏風」(全体図→)にも7羽発見! 狩野派の絵師の成長を題材にした「抜け雀」という落語がある ●古今亭志ん朝の「抜け雀」YouTube→ ※「パブリックドメインの絵画(根拠→)」を使用 出典:『探幽3兄弟展(カタログ)』(企画・編集:佐々木英理子(板橋区立美術館)、野田麻美(群馬県立近代美術館)) 狩野探幽の「雪中梅竹鳥図屏風」(全体図→)にも7羽発見! 狩野派の絵師の成長を題材にした「抜け雀」という落語がある ●古今亭志ん朝の「抜け雀」YouTube→ ※「パブリックドメインの絵画(根拠→)」を使用 出典:『探幽3兄弟展(カタログ)』(企画・編集:佐々木英理子(板橋区立美術館)、野田麻美(群馬県立近代美術館))
狩野探幽の「雪中梅竹鳥図屏風」全体図→にも7羽発見! 狩野派の絵師の成長を題材にした「抜け雀」という落語もある ●古今亭志ん朝の「抜け雀」YouTube→  ※「パブリックドメインの絵画(根拠→)」を使用 出典:『探幽3兄弟展(カタログ)』(企画・編集:佐々木英理子(板橋区立美術館)、野田麻美(群馬県立近代美術館))

片山広子の『 翡翠 カワセミ 』(タイトルからして野鳥の名)にも、野の鳥に心を託した歌がいくつかあります。

加藤幸子『鳥よ、人よ、甦れ ~東京港野鳥公園の誕生、そして現在~』(藤原書店) 高野伸二『 日本の野鳥(フィールドガイド)』(日本野鳥の会)。イラストで分かりやすい
加藤幸子ゆきこ『鳥よ、人よ、甦れ ~東京港野鳥公園の誕生、そして現在~』(藤原書店) 高野伸二『 日本の野鳥(フィールドガイド)』(日本野鳥の会)。イラストで分かりやすい
松原 始『カラスの教科書 (講談社文庫)』。ゴミを散らかし、カアカアうるさく、「人間様より俺たちの方が上」と言わんばかりの面構え。その実態に動物行動学者が迫る。カラス語についても!? 山下景子『万葉の鳥 〜和歌を通して鳥を愛でる 鳥を知って和歌を味わう〜』(誠文堂新光社)。万葉集に登場する30余りの鳥の特性を知って歌を味わう。イラストも素敵
松原 はじめ 『カラスの教科書 (講談社文庫)』。ゴミを散らかし、カアカアうるさく、「人間様より俺たちの方が上」と言わんばかりの面構え。その実態に動物行動学者が迫る。カラス語についても!? 山下景子『万葉の鳥 〜和歌を通して鳥を愛でる 鳥を知って和歌を味わう〜』(誠文堂新光社)。万葉集に登場する30余りの鳥の特性を知って歌を味わう。イラストも素敵

■ 参考文献:
片山広子の『翡翠』を読む→

■ 参考文献:
●『鳥よ、人よ、甦れ ~東京港野鳥公園の誕生、そして現在~』(加藤幸子 藤原書店 平成16年発行)P.22-26、P.28-32、P.40-44、P.300-303 ●『日本の野鳥 〜フィールドガイド〜(拡大版)(野鳥ブックス-8)』(日本野鳥の会 平成元年発行)P.30-31、P.42-43、P.112-115、P.202-203 ●「 成熟社会のオアシス 〜守られた渡り鳥の中継地〜(大森の地霊 Vol.42)」(大森まちづくりカフェ/平成27年春号(通巻42号) ●「洗足池公園で確認された野鳥(チラシ)」(洗足風致協会) ●『野鳥を友に』(高野伸二 朝日新聞社 昭和60年発行)P.38-39

※当ページの最終修正年月日
2023.8.12

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