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小穴隆一が描いた芥川龍之介の死顔 出典:『芥川龍之介(新潮日本文学アルバム)』 |
柳浪が亡くなる一年前(昭和2年)、芥川龍之介(35歳)が自死しましたが、その折も、画家・
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岡本唐貴が描いた死せる小林多喜二。通夜のおり、3時間ほどスケッチし、それを元に描かれた。原画では右端にパレットを手にした自身の姿も描かれている 出典:『小林多喜二(新潮日本文学アルバム)』 |
昭和8年2月20日、特高警察に捕えられてその日のうちに拷問の末に殺された小林多喜二(29歳)を、画家の岡本
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| 津田青楓が描いた「犠牲者」 ※「パブリックドメインの絵画(根拠→)」を使用 出典:黙翁日録/2015年8月15日→ 原典:東京国立近代美術館所蔵作品 | 津田青楓が描いた夏目漱石の死顔 出典:『夏目漱石(新潮日本文学アルバム)』 |
津田
青楓は、夏目漱石の親友で、漱石に絵を教えた人物です。漱石の晩年の2作品『道草』『明暗』の装丁も手がけました。大正5年、漱石(49歳)の死顔を描いています。
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ガシェが描いた死の床のゴッホ ※「パブリックドメインの絵画(根拠→)」を使用 出典:ウィキペディア/ポール・ガシェ(平成28年10月28日更新版)→ |
ゴッホの描いた「医師・ガシェの肖像」(Photo1→ Photo2→)は有名ですが、ガシェも、死の床のゴッホを描いたのですね(明治23年)。
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熊谷守一の描いた息子・陽の死姿 出典:「一番悲しい絵」(kawasimanobuo)(ノボ村長の開拓日誌→) |
48歳のとき4歳の次男を失った
アラーキーは、妻の陽子を撮り続け、彼女が棺に入ってもシャッターを切っています。
仏教の開祖・ブッダ(釈迦)の死を描いた「
歌舞伎の役者が亡くなったとき発行される浮世絵「
文章で描かれた死顔もたくさんあることでしょう。
50年間不敗だった本因坊・秀哉の引退碁について書かれた川端康成の『名人』は、川端には珍しい「忠実な記録小説」です。秀哉が亡くなった直後、遺族から頼まれて親しくしていた川端が秀哉の死顔の写真を撮ることになりました。写真が現像され、川端の元に届きます。
・・・私はなかの写真を出してみるなり、ああとその死顔にひき入れられた。写真はよく出来ていた。生きて眠っているように写って、しかも死の静けさが漂っていた。・・・(中略)・・・強く張ったあご骨と、少しあけた鰐口とが、なお目立っていた。たくましい鼻も不気味なほど大きく見えた。そうして、閉じた瞼の皺から、陰の濃い額にかけて、深い哀愁があった。・・・(中略)・・・大きい黒子が二つ見えるのは、右の頬だが、その右の眉毛がまた非常に長くうつっていた。眉毛のさきは瞼の上に弓形を描いて、瞼を閉じた線にまでとどいていた。どうしてこんなに長くうつったのだろう。そして、この長い
しかし、この長い眉毛は、私の胸をいためるわけがあった
・・・(川端康成『名人』より)
川端には「
最後に、西東三鬼の死顔二句。一句目は俳友の石橋
涙出づ眼鏡のままに死にしかと
死顔や林檎硬くてうまくて泣く
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| 岡田温司『デスマスク (岩波新書)』 | 『陽子 (荒木
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| 吉村 昭『死顔 (新潮文庫) 』 | 笹原留似子『おもかげ復元師の震災絵日記』(ポプラ社) |
■ 馬込文学マラソン:
・ 広津和郎の『昭和初年のインテリ作家』を読む→
・ 間宮茂輔の『あらがね』を読む→
・ 芥川龍之介の『魔術』を読む→
・ 川端康成の『雪国』を読む→
■ 参考文献:
●『広津和郎 この人との五十年』(間宮茂輔 理論社 昭和44年発行) P.95-97 ●『馬込文学地図』(近藤富枝 講談社 昭和51年発行)P.34-44 ●『馬込文士村ガイドブック(改訂版)』(編・発行:東京都大田区立郷土博物館 平成8年発行)P.57、P.96-97 ●『芥川龍之介(新潮日本文学アルバム)』(昭和58年発行 昭和58年発行2刷)P.64、P.94-96 ●『小林多喜二(新潮日本文学アルバム)』(昭和60年発行)P.64 ●「岡本唐貴自伝的回想画集」白土三平は父の人生をなぞっている」(KUMA0504)(再出発日記→) ●『夏目漱石(新潮日本文学アルバム)』(昭和58年初版発行 平成13年発行18刷)P.92-95、P.107 ●「津田青楓 四条円山派Ⅰ」(enmasaroomのblog→) ●「大原美術館再訪・熊谷守一と地獄変・下手も人生のうち」(dogu the fisher)(土偶StaticRoute→) ●「解説」(吉村貞司)※『掌の小説(新潮文庫)』(川端康成 昭和46年初版発行 平成30年発行82刷)に収録 ●『西東三鬼の世界(昭和俳句文学アルバム15)』(編著:大高弘達 梅里書房 平成4年発行)P.51、P.59
※当ページの最終修正年月日
2024.10.15