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天災であり人災でもある(平成23年3月11日、東北地方太平洋沖地震、発生する)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成23年3月11日(2011年。 午後2時46分、「東北地方太平洋沖地震」が発生。最大震度7を観測、建物の倒壊、津波などで2万人近い死者・行方不明者が出ました。今も関連した犠牲者が出続けていることでしょう。

「(東京電力)福島第一原子力発電所」(福一。福島県双葉ふたば大熊町おおくままち大字おおあざ夫沢おっとざわ Map→)では、外部電力が断たれ、非常用の電気設備も壊れて原子炉を冷却できなくなりました。海水などの注水も十分な効果をもたらさず、核燃料が発熱し原子炉内が融解(「メルトダウン(炉心溶融)」)、水素爆発を起こし、原子炉建屋も破壊されて、大量の放射性物質が放出されます。「国際原子力事象評価尺度 (INES) 」での最悪の「レベル7(深刻な事故)」となります。東京電力がメルトダウンを公式に認めたのは2ヶ月後(5月15日)でしたが、地震の1日後の12日にはもう「メルトダウン」が始まっていたと推測されています。

放射性物質によって、大気も、土壌も、海水も汚染され、近辺では人が住めなくなり、12万人もの人が生活の場を後にせざるを得なくなります。廃炉には40年かかるといわれ、汚染された土壌の処理のめどもたっておらず、健康被害も拡大されていると危惧されています。

「原発に飛行機が突っ込んでも大丈夫」といった“安全神話”も完全に崩壊し、原発が停止しても電力に不足ないことが分かって「エネルギーの三分の一は原子力」といった“必要神話”も崩壊、「安い発電方法」といった“経済神話”も燃料費は安いものの設備費、使用済み燃料の処理費、廃炉費、何よりも事故後の損害賠償費を考えるととてつもなく割高なことが明らかになって崩壊、その解決もおぼつかない以上、今まで推進してきた政治家、官僚、電力会社、学者、マスコミ人、芸能人たちは、頭を垂れて即時撤退に舵を切ると思いきや、あまりそうならないことに驚き(日本は「美しい国」だから?)。いまだに再稼働・推進しようとして、「事故は想定外だったので止む終えない。安全基準を高めて運用すれば安全である」(平成25年の「新規制基準」は福一事故が想定外の津波によって電源喪失に至ったとしているが、実は津波以前に地震の揺れで電源装置が壊れたが?)、「原発を止めたら経済がダメになる」、「原発反対を言っている人たちは、原発で生活を成り立たせている人たちを窮地に陥れる冷血人間である」と言い、事故後の不備に言及すれば、「風評被害者が出るのでやめろ!」と・・・。

福一の事故後、日本の42基ある原子炉全てが停止しましたが、平成27年8月、鹿児島県の「川内せんだい 原子力発電所(1、2号機)」Map→が真っ先に運転を再開。福井県の「 高浜たかはま発電所(4号機)」も平成29年に、平成30年には同じく福井県の「大飯おおい発電所(3、4号機)」と佐賀県の「玄界げんかい 原子力発電所(3、4号機)」も再開、計7基が運転を再開しました。そして、なんと新たに建設・計画中のものも7基あるというではないですか、マジでしょうか?

こんなにも危険で人を恒久的に不幸にし、かつコントロールできていない原発が、なぜ止められないのか不思議です。単に技術的な、または経費的な問題なのか、原発で生計を立てている人たちが必死に抵抗しているのか、原発から生まれる凄まじい利権がそれをさせないのか、日米原子力協定の関係で日本の自由にならないからなのか、原発から生まれるプロトニウム(核兵器の材料となる)を手放したくないからなのか・・・?。期待の民進党も電力総連との腐れ縁からか煮え切らない態度を続けました(平成29年3月12日現在)。

当初、そんな絶望的情況の中で、一筋の光明となったのが、城南信用金庫(当時、 吉原 毅よしわら・つよし 理事長。本社:東京都品川区西五反田七丁目2-3 Map→)の勇気ある言行でした。事故後1ヶ月もたたない4月1日、地域を守るという信用金庫の理念から(原発は地域を破壊した)、キャンペーン「原発に頼らない安心できる社会へ」を開始、原発依存度を下げるために30%の節電を達成、「節電プレミアム預金」といった節電金融商品を発表、吉原氏は浜岡原発廃炉訴訟の原告として参加、平成24年、原発の経済問題を研究する「城南総合研究所」を設立(現在名誉所長:小泉純一郎氏)、電気の契約をPPS(Power Producer and Supplier。特定規模電気事業者。東電などの一般電気事業者以外の電力供給事業者)に切り替え、「脱原発をめざす首長会議」を後援するなど、脱原発ムーブメントをリードしています。原発を「お金の弊害」ととらえ、それを是正するのが信用金庫(協同組織の金融機関)の責務とし、行動しているようです。

その他のグループ(「反原連(首都圏反原発連合)」X→など)や個人も、様々な立場から脱原発を訴え続けています。ドイツなど脱原発の先頭に立つ国も現れ、他国からも高く評価されています。

温室効果ガス(地球温暖化の大きな原因となるCO2など)の排出を伴う石炭火力発電もその気候に与えるダメージを考えると廃止は待ったなしです。そのことが原発に正当性を与えてきましたが、原発も地球に大きなダメージを与えることには変わりありません(核廃棄物を他国へ持っていくのも倫理的に許されることでありません)。両方を同時に廃止し、代替エネルギーとして、太陽光、風力、地熱、潮力など「再生可能エネルギー」を利用した発電に早急に切り替えていく必要があります。日本は原発もたくさんあるし、CO2の排出量も世界で5番目に多く(石炭火力発電所は現在も20箇所以上あり、さらに計画・建設中のものも(令和元年時点))、大変です。経済第一でやってきたツケを払う正念場に来ています。

RE100」(100%「再生可能エネルギー」を使うことを約束する)へ加盟する日本企業も増えつつあるなど、光も見えてきました。こういった、利潤を追求するだけでない、地球全体のことを考える企業を応援していきたいもの。

「再生可能エネルギー」は地域資源に由来するエネルギーなので、それへの切り替えを進める中で、「電力の地産地消」も進め、都市への人口集中(地方の過疎化)を緩和していくこともでき、大変ですが、夢もありますね。

●平成23年4月8日(福一事故の28日後)、斎藤和義さんが、東日本大震災のチャリティーライブ「空に星が綺麗」(Ustream生放送)で披露した「ずっとウソだった」) ●忌野清志郎の「サマータイム・ブルース」(「チェルノブイリ原子力発電所事故」の2年後の昭和63年に発表されたRCサクセションのアルバム「COVERS」に収録)→ ●「タイマーズ」(清志郎と非常〜に似たZERRYという人物が率いるバンド)による「原発音頭」(「サマータイム・ブルース」が発売禁止に追い込まれたため、「これなら問題ないだろう?」と作られた「原発賛美歌」)

アレクシエービッチ『チェルノブイリの祈り 〜未来の物語〜 (岩波現代文庫)』。訳:松本妙子。被災地での丹念な取材により浮かび上がる原発事故の悲惨 小出裕章『原発事故は終わっていない』(毎日新聞出版)。国と電力会社だけでなく、日本人一人ひとりの責任を問う
アレクシエービッチ『チェルノブイリの祈り 〜未来の物語〜 (岩波現代文庫)』。訳:松本妙子。被災地での丹念な取材により浮かび上がる原発事故の悲惨 小出裕章『原発事故は終わっていない』(毎日新聞出版)。国と電力会社だけでなく、日本人一人ひとりの責任を問う
木村朗子『その後の震災後文学論』(青土社) アレクシエービッチ『チェルノブイリの祈り 〜未来の物語〜 (岩波現代文庫)』。訳:松本妙子。被災地での丹念な取材により浮かび上がる原発事故の悲惨
木村朗子『その後の震災後文学論』(青土社) 「原発故郷3650日」。監督:島田陽磨 。紹介動画→

■ 参考文献:
●『信用金庫の力 ~人をつなぐ、地域を守る~(岩波ブックレット)』 ( 吉原 毅よしわら・つよし 平成24年初版発行 平成28年9刷参照)P.56-71 ●『原発プロパガンダ(岩波新書)』(本間 龍 平成28年初版発行)P.91 ●「原発なしでもCO2減 火力で増加の懸念覆す」(「東京新聞」令和2年3月10日掲載) ●「私たちは岐路に立っている」( 国谷裕子くにや・ひろこ )(「世界」(岩波書店)令和元年12月号P.82-90) ●「福島除染「手抜き」 汚染土詰めた二重袋 内袋を閉めず 1000袋発見 不正横行か」(「東京新聞(朝刊)」平成30年1月1日掲載)●「「福島第一原発は津波が来る前に壊れていた」元東電社員“炉心専門家”が決意の実名告発 」(「文藝春秋」編集部)文春オンライン→ ●「福島原発事故、原子炉に届いた冷却水は「ほぼゼロ」だったと判明」(NHKスペシャル『メルトダウン』取材班)「現代新書」(講談社)→ ●「安倍首相「アンダーコントロール」のウソ」「論座」(朝日新聞社)→

※当ページの最終修正年月日
2024.3.11

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